JPYCが週+52% — 増えた10億円はすべてイーサリアムから
9月18日終値でJPYCは29.41億円。前週から10億781万円(+52.13%)増え、 当サイトの記録上もっとも大きな週間の伸びになりました。 増えたのはほぼ1か所からで、Ethereumだけで純増10億8,262万円。 Kaia・Polygon・Avalancheの3チェーンを合計するとマイナス9,607万円で、 増加分はEthereumが単独で作っています。 きっかけは9月17日夕方のJPYC韓国Upbit上場で、 上場直後は板の価格が一時1円の3倍超まで乖離しました。 その値動きの仕組みそのものは前号の号外で図解しており、 本号は週を通した供給側の数字に絞ります。 ホルダー数は745人増えて72,807。 JPYSCは発行と償還の往復額が0.36億円/0.38億円まで縮み、 8月の6億円台から続く縮小がさらに進みました。
今週の1枚
※ 金の破線は9/17のUpbit上場。そこまでの6日間はほぼ横ばいでした
9月11日から9月16日までの6日間、JPYCの終値は19.33億円→18.68億円とほぼ横ばいで、 前週までの下落の続きとも読める動きでした。 折れ線が跳ねるのは9月17日から。 この日の18時、JPYCが韓国の暗号資産取引所Upbitに上場しました。 終値は22.16億円へ、翌9月18日は29.41億円まで伸び、 2日間で10億7,300万円増えています。
今週の数字9/11終値 → 9/18終値
※ 8月21日以降220億円台の横ばいが続いていましたが、今週は230億円近くまで反発しました
合算は219.70億円 → 229.73億円。10億630万円のプラスで、率にして+4.58%です。 8月21日から3週続いた合算のマイナスは、ここで止まりました。 規模の小さいJPYSCはほぼ動いていないため、今週の合算を動かしたのはほぼ全額がJPYC側の増加です。
JPYC — 増加はすべてイーサリアムから
※ Ethereumの棒は他の3本と縮尺が違います。実際の幅は右にはみ出すため途中で切っています
先週・先々週はKaiaが主役でしたが、今週はEthereumが+10億8,262万円で主役が入れ替わりました。 Kaiaは−1億4,705万円で先週(−2億6,060万円)からは減速しつつも純減が続き、 Polygonは+4,812万円、Avalancheは+286万円。Ethereum以外の3チェーンを合計するとマイナス9,607万円で、 今週のJPYC純増はEthereum1本で作られたものです。
※ 9/12〜9/16はほぼゼロ。9/17(Upbit上場当日)に3.58億円、9/18に7.21億円
9月12日から16日までのEthereumの日次純増減は−0.04億円〜+0.04億円の範囲に収まっており、 先週までと変わらない静かな水準でした。 動いたのはUpbit上場翌日にあたる9月18日で、 この1日だけで前日の約2倍にあたる7億2,138万円が純増しています。 発行体ウォレットの残高が上場当夜に一度ゼロへ落ち、そこから積み増された経緯や、 発行が集中した時間帯・宛先の内訳は号外にまとめてあります。
JPYSC — 往復の規模が過去最小に
※ 8月は毎週6億円前後の往復でしたが、9月に入って0.5億円台へ急減し、今週さらに縮みました
JPYSCは−150万1,416円(−0.01%)。残高は200.32億円で、ほぼ横ばいです。 月・水・木の4回で0.3645億円を発行し、金曜9/18に0.3795億円を償還。 発行・償還とも先週(0.65億円/0.63億円)から4割ほど小さくなり、 8月21日週の6億円弱と比べると往復の規模は6週間で最小です。 8月28日の週を境に規模が急減したあと、9月に入ってからは3週連続でさらに縮んでおり、単発の落ち込みではなく縮小が続いている状態と見られます。
世界の中の円
※ 円=JPYC+JPYSCの9/18終値を1ドル155.84円で換算。他通貨はDefiLlama由来
円建ては$1.47億で非ドル圏2位を維持しました。 今週の増加はJPYCの供給そのものが動いた結果で、 円建て・ドル建てのどちらで見ても増えています。 ユーロ圏は$9.34億で、円との差はなお6倍超あり、 3位以下はスイスフラン$56M・英ポンド$40M・豪ドル$10M・シンガポールドル$10M。 この4通貨の合計($116M)を円が上回る構図は変わっていません。 世界全体は$3,135億で、前月比+1.4%です。
ニュース9/12 → 9/18
今週は決済インフラの新しい担い手が目立ちました。 CircleがブロックチェーンそのものをL1として立ち上げ、SWIFTは銀行の預金をトークン化して流します。 どちらも日本の金融機関が名を連ねています。
USDC発行元のCircleは、独自開発のレイヤー1ブロックチェーン「Arc」のパブリックメインネットを稼働開始したと発表しました。 ガス代をUSDCで支払える設計で、ファイナリティは1秒未満。 創設バリデータにはBlackRock・DTCC・Visa・Mastercardなどに加え、SBIグループと住友商事が名を連ねています。 Circleは公開テストネット期間に7億件超の取引を処理したとしており、 稼働初日からSushiSwapやUniswap、Aaveなど100超のアプリが展開済みとしています。 USDTやUSDCのような「既存チェーン上のトークン」ではなく、決済専用に設計したチェーンそのものを主要プレイヤーが担ぐという点で、 ステーブルコインの担い手の広がりを示す動きです。発表
国際銀行間通信協会SWIFTは、MUFG・Citi・HSBC・UBSなど6大陸17行と共同で、 銀行が発行するトークン化預金を使った越境決済のパイロットを開始したと発表しました。 SWIFTのブロックチェーン基盤上で、各行が自行の台帳で発行したトークン化預金を移動させ、 土日や夜間も含めた24時間の資金移動を可能にし、 最終的な決済は既存の仕組みで完了させる仕組みです。 MUFGは「越境決済の効率化に向けてトークン化預金とDLTの可能性を検証する」とコメントしています。 ステーブルコインが暗号資産の枠組みから広がる動きだとすれば、 こちらは銀行預金そのものをトークン化して既存の決済網に載せるという、逆方向からの越境決済の動きです。発表
本号の数値は当サイトのオンチェーン日次記録(集計期間 2026年9月11日終値〜9月18日終値)に基づきます。JPYSCの9月18日の発行残高20,032,111,003円はKVの日次記録と一致しており、JPYCのチェーン別純増減の合計(9億8,655万円)は残高差分(10億781万円)の98%に相当することを確認しています(差はPolygonの9月18日分が本号執筆時点で未同期だったことによるとみられます)。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。