JPYCが20億円を割った — 7月9日以来2カ月ぶり
9月11日終値でJPYCは19.36億円。前週から2億4,037万円(−11.04%)減り、 9月9日には7月9日以来2カ月ぶりに20億円を割り込みました。 8月21日の28.53億円を頂点に21日連続で減り続け、下げ幅は累計9億1,746万円、 ピークからは32.2%が失われています。 減っているのは今週もほぼ1か所で、Kaiaだけで−2億6,060万円。 Kaia以外を合計すると+2,024万円と、むしろ増えています。 ただし減り方は先週の−20.56%から−11.04%へ鈍化しました。 ホルダー数は194人増えて72,048。人が増えながら残高が抜ける週は、これで3週連続です。
今週の1枚
※ 金の破線は8/21の高値、桃の破線は20億円のライン。9月9日にこのラインを下回りました
今週も折れ線は一度も上を向いていません。 8月22日から9月11日まで21日ぶんの終値がすべて前日割れで、土日も例外なし。 ただし下げ幅そのものは先週より小さくなっていて、 9月1日の−1億3,670万円のような急落は今週には見当たりません。 9月9日の終値は19億8,019万円で、 JPYCが最後に20億円を下回っていたのは7月9日――ちょうど2カ月前のことです。
今週の数字9/4終値 → 9/11終値
※ 緑(JPYSC)の高さはほとんど変わらず、藍(JPYC)だけが縮み続けています
合算は222.08億円 → 219.70億円。2億3,847万円のマイナスで、率にして−1.07%です。 この2つのコインは規模が10倍以上違うため、合算の線はふだんJPYSCの動きでほぼ決まりますが、 今週もその線を動かしたのはJPYC側の減少でした。 合算の週間マイナスは、当サイトの記録上この3週(8/21〜9/11)が最初の3例で、 そのまま3週連続です。7月末の100億円ミント以降、合算は一度もマイナスにならずに積み上がってきましたが、 その流れはここで止まっています。
JPYC — 21日間、どこから抜けたか
※ 4本は同じ縮尺。KaiaはPolygonの8倍以上の幅で、Ethereum・Avalancheの棒はほとんど見えません
先週・先々週と同じ絵が、縮尺だけ縮んで出てきました。Kaiaが−2億6,060万円、Polygonが+2,978万円、Ethereumが−963万円、Avalancheが+9万円。Kaiaを除けばJPYCは今週も増えています。 Kaia単体で見ると、週の発行が1,665万円に対して償還は2億7,726万円。 出ていく側が16.6倍です。
※ 7日すべてが純減。9/5の−5,921万円が最大で、先週のピーク(9/1、−1億4,330万円)の半分以下まで小さくなっています
先週のKaiaは月初に−1億円規模の日が3日続きましたが、今週はどの日も−6,000万円を超えていません。 直近のKaia償還を見ても形は変わらず、当サイトが保持している直近20件はすべて別のアドレスから、 うち10件(半数)が100万円ちょうど――先週の20件中8件からさらに増えています。 JPYC EXが2026年5月から発行を「1回あたり100万円」の刻みに改めていることと符合しており、大口が一括で引いたのではなく、小口が数百件単位で並んでいるという形は変わっていません。
報道が挙げる原因は先週と同じくLINEのUnifiで実施されていた年5%上乗せキャンペーンの終了(7月末)です。 ただし今週の減り方が先週の半分以下まで鈍っている点は、上乗せ分の解約がひと段落に近づいている可能性を示唆します。 もちろん①解約がまだ時間差で続いているだけ、②月初(9月)の区切りが一巡しただけ、という見方も残ります。 来週も同じペースで縮み続けるかどうかが、この仮説の分かれ目です。
JPYSC — 発行と償還がほぼ相殺
※ 4本とも同じ縮尺です。今週は発行(緑)と償還(桃)の長さがほぼ揃いました
JPYSCは+189万7,677円(+0.01%)。残高は200.34億円で、実質横ばいです。 今週は0.6537億円を発行し、金曜9/11に0.6347億円を償還。 前週(発行0.4989億円・償還0.8228億円)と比べると、発行が償還をわずかに上回ったのが違いで、 8月に続いていた「償還が発行を上回って残高が減る」形が、今週は逆になっています。 もっとも金額自体は0.5〜0.8億円台で小さく、8月前半までの週6億円規模と比べればどちらの向きに転んでも誤差の範囲という見方もできます。
世界の中の円
※ 円=JPYC+JPYSCの9/11終値を1ドル154.25円で換算。他通貨はDefiLlama由来
円建ては$1.42億で非ドル圏2位を維持しました。 先週に続き、ここも円建てとドル建てで見え方が分かれる週です。円建てでは−1.07%減ったのに、ドル換算では$1.422億→$1.424億とわずかに増加。 為替が156.17円から154.25円へ円高に振れ、供給の減少を打ち消しました。 円高が供給減を相殺する構図は、これで2週連続です。 ユーロ圏は$9.40億 → $9.47億とわずかに伸び、 3位以下はスイスフラン$57M・英ポンド$40M・豪ドル$11M・シンガポールドル$10Mで、 この4通貨の合計を円が上回る構図は変わっていません。 世界全体は$3,131億で、前月比+1.3%と増えています。
ニュース9/1 → 9/11
今週は裏付け資産の運用と担い手の顔ぶれの話が目立ちました。 国内はJPYSCの資産運用、海外は銀行連合の参入です。
SBI新生信託銀行とSBI VCトレードは、信託型ステーブルコイン「JPYSC」の裏付け資産のうち10億円について短期国債(残存3カ月以内)による運用を開始したと発表しました。 2026年6月1日施行の改正資金決済法により、信託型ステーブルコインの裏付け資産は発行額の50%を上限に短期国債や定期預金で運用できるようになっており、 その制度を使った初めての実施例です。 発表時点(9/7)のJPYSC発行残高は約201億円、 SBI VCトレードが取り扱う「JPYSCレンディング」の申し込み分は約69億円にのぼり、 合わせた規模は約270億円相当としています。 これまで裏付け資産は預金でそのまま保有する説明が中心でしたが、資産の一部を国債という別の形に置き換えても償還義務を維持できることを、 実際の運用で示した形です。報道
ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、シティ、ウェルズ・ファーゴ、 ドイツ銀行、UBS、そして日本からMUFGを含む世界21の金融機関が、ドルに1対1で連動するステーブルコインを発行する新会社を設立することで合意したと 9月2日に一斉に報じられました(合意自体は9月1日)。 発行するトークンは2027年上半期の市場投入を目指し、 用途はホールセール・機関投資家向けからクロスボーダー決済まで幅広く想定しています。 注目は展開の順序で、コンソーシアムはドルの次に投入する通貨としてユーロを最優先に挙げ、 その先はG7通貨への拡大も視野に入れているとしています。 USDTやUSDCといった既存プレイヤーではなく、規制対象の銀行そのものが集団で発行体になるという点で、 これまでのステーブルコインの担い手とは異なる動きです。報道
本号の数値は当サイトのオンチェーン日次記録(集計期間 2026年9月4日終値〜9月11日終値)に基づきます。JPYSCの9月11日の発行残高20,033,612,419円はKVの日次記録と一致しており、JPYCのチェーン別フローの合計は残高差分と一致することを確認しています。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。